この症例報告は本人の了承を得て記述及び掲載しております。
又、直後効果を具体的に共有するために、患者さんの言葉をそのまま記述しておる症例報告もあります事ご了承ください。

主訴:めまい、首肩こり、胃痛、吐き気
30代女性 
現病歴:仕事で目と首肩がとても疲れる。4年前より胃痛と吐き気、1年半前よりめまい。複数の病院で診察を受けるが明確な答えが返ってこず、慢性胃炎とめまい症と診断され投薬治療。接骨院や整体院などを転々として、いよいよ最終手段として鍼しかないと思い数ヶ月前に当院へ来院する。その際、マグレインSによる施術を試したが、皮膚がかぶれる為継続した施術不可能。相談の上、ASP鍼を輸入して施術を行う。
飲酒歴:なし
喫煙歴:なし
既往歴:なし
家族歴:特記事項なし
自覚症状:首肩のこり、めまい、首肩こり、胃痛、吐き気

【施術内容】
既に複数の病院にて精密検査を受けているので詳細な鑑別は省略する。めまい、胃痛、吐き気も含め源流Battlefield Acupuncture(Cingulata Gyrus,Thalamus,Omega2,Point Zero,Shen Men)にて対応可能と判断。(Point Zeroが胃点の付近であり、迷走神経支配領域である為)
尚、患者は女性の為、抜けにくさを考慮してOmega2に関しては下方向から挿入している。
刺鍼部は添付写真を参照
20200128MT-R
20200128MT-L



【結果】
首肩こりに対する評価を一応表記しておくとNRS10→0
注意:ASP セラピーの施術報告では、施術の緊急性と効果の即効性を重視しているため、効果判定のVNRSについて最初の苦痛を10として記載しています。


【考察】
先行研究では75~82%のASPセラピー患者に疼痛改善効果がみられるとあるが、今回のケースでも直後効果の付加ならびに効果の持続がみられる結果となった。

今回は特に刺鍼部位を当て推量ではなく、低電気抵抗点を探査した上で決定したため、疼痛時に活動が亢進するとされる脳の視床下部へ、効果的な抑制刺激を加えることができたためではないかと考えられる。

尚、めまい、胃痛、吐き気に関しては直後効果は判定不可能な為、次回来院時に判定する。効果が少ないと判断した場合は、松浦流Battlefield Acupuncture Ver.2にて対応をする予定。

症例報告日:令和2年1月28日
症例報告作成者:松浦哲也