松浦鍼灸院

鍼灸で身体の不調を治すだけではなく、不調が出ない身体をつくる お手伝いをする。 当院は“未病治”を目標に鍼灸院を運営しております。

カテゴリ: 日記

この道や 行くひとなしに 秋の暮れ

先日、毎日往診に伺っていた患家より鍼灸師としてできる最後の治療をして帰ってきました。
帰りの車の中から涙が止まらなかった・・・。

患者さんの家族はある日を境に私の事を鍼医者と呼んでくれたが、患者さんは心の中でどう呼んでくれていたのだろうかな?
そういえば先代は多くの患者さんから鍼医者と呼ばれていたっけな。
主治医が鍼灸を認めてくれたから、私も最後まで関わることができ、自宅で自然に死を迎えるという事のお手伝いが出来た事、本当に感謝です。
残り少ない気を使って、最後に手を握り返してくれたのが何より嬉しかった。
昔、カバンを持って往診について行って何度も見てきた風景だけど、西洋、東洋関係なく、患者さんにとって良い部分を補い合えば、とても良い死を迎えられるという事を再確認できた。
この1ヶ月鍼医者と呼ばれても恥ずかしくない、鍼医者と呼ばれるならできて当たり前の仕事がちゃんとでき、少しでも先代たちの残した志に近づけたのではないかと自分で認めようと思う。

唯一後悔する事は、この1ヶ月間の施術を誰一人に見せて伝えられなかった事かな・・・。
伝承医学である鍼灸医学は机上の学問ではなく、一緒に仕事をして傳えてゆくものだからね。
明治政府が望んだように、このまま自然に消えてゆくのかもしれないな。
鍼灸にこそ死脈がでているのかもしれない。

本日、患家より訃報の知らせがあった為、この1ヶ月を思い起こして日記に残しておこうと思った次第です。


~追記~
もう鍼医者と呼ばれる仕事はしたくないな。
誰かの死を目にするのはやっぱり悲しい。
医師や看護師はすごい仕事をしているなと心より思う。


注)鍼医者という表現は資格や地位の話ではないです。


今年は猛暑を通り越して酷暑と云われておりますが、皆様は夏バテなどせずお元気にお過ごしでしょうか?
私は病後お灸を始めて3年以上経ちました。
3年も続けておりますと胃腸が本当に丈夫になり、夏バテもせず、更にはクーラーの風に当たりましても、冷えて裂けた血管に痛みを感じる事も少なくなりました。
今年の夏は酷暑でクーラー環境に居られる事も多いかと思います。
夏のクーラー病対策に湧泉という足の裏のツボにお灸が効果的だと臨床上実感しております。
クーラーが苦手という方は、鍼治療の際にツボの位置を取り、簡単灸の指導も致しますので、体質改善目的に自宅灸を始めてみてはいかがでしょうか!
暑さ厳しき折柄、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
平成30年 盛夏


20年位納戸で塩漬けにされた梅を天日で干して梅干しにしてみました。
梅干しって健康食品の元祖だと思っています。
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やっぱり”気”が多いね♪


先代が残してくれた物理的(手に触れることのできる)遺産の一つにタカラベルモント社の油圧式ベッドが2っありました。

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祖父が開業してしばらくしてから、高度成長期に購入したベッドらしく、当時としては自動車と変わらぬ高級品だったと聞いておりました。
近年、ベッドを昇降する際に異音と油漏れを度々起こすようになり、修理も限界という事でタカラベルモント社の電動昇降ベッドに買い替えることにしました。
2月に注文していたんですが、ベッド幅の広いサイズは直ぐに納品する事が出来ないという事で昨日まで待っていました。
私が幼少の頃から治療室にあったこのタカラベルモント社の油圧ベッド。
沢山の患者さんを治療してきたんですね。
本当は直して使い続けたかったのだけれど・・・。
一つ一つ先代が使っていたモノが無くなっていくのがとてもさみしく感じております。
長い間本当にありがとうございました。

運び出すときに解体していた写真を撮らせていただいたんですが、この時代のモノは本当に頑丈に、そして丁寧に作られていました。
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修理に来てくれた営業の方も、劣化したゴム部品さえあれば、まだまだ現役で使えると言っていましたからね。
昭和時代ののモノづくり日本はすごかったんだと実感しました。

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ベッドを撤去した治療スペース。
結構広いことに我ながらびっくり。
ベッドが大きめのサイズだったので狭く感じていただけですね。

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新しいベッドを搬入して頂いて、ベッドの入れ替えが終了しました。
これからよろしくお願い致します(^^)/
新しいベッドは寝心地良いですよ~♪

20年近く前、私が鍼灸師の免許を取って、祖父の下で修業していたころ、自分の技術を持たないと患者さんに認めてもらえないと思って、顔面神経麻痺の患者さんの治療を工夫して顔面の筋肉の疲労を取ってほうれい線や目のむくみを取る治療を女性相手に工夫しながらやったんですよね。
要するに今でいう美容鍼灸です。
別に祖父の技術だけをゆっくり学べばよかったんですけど、あの頃はとにかく、祖父の土俵では認められないから、違う土俵でもいいから認められたくて焦っていたんでしょうね。
まあ、お陰で美容鍼灸も、それなりに歴史のある技術者だと自負しておりますが・・・。
歴史があろうがなかろうが、すべては鍼の技術が全てなんですけどね。

私が大動脈解離から復活?してから興味を持った心身医学。
病後は心身医学と(澤田流)鍼灸を上手組み合わせながら鍼灸治療をしておりましたが、それを業界では”心療鍼灸”と呼ぶみたいです。
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精神科のお薬は問題の先送り・・・って僕は経験上思ってます。
もちろん、薬は大切ですよ。
薬を飲まないと死んでしまう様な状態の患者さんも事実いますからね。
それが必要な時は、とても大切な時間なのですが、いつまでもその時間を続けるわけにはいかない。
いつかはその時間を乗り越えて前に進まなければならない時が来るのですから・・・
その、いつかの時に心療鍼灸も有効かと思います。
ぜひ、お近くの鍼灸院の門を叩いてみてください。

持論ですけど、西洋医学は統計(科)学がベース、東洋医学は哲学がベース。
鍼灸は東洋医学の一部。
心の問題は科学的な解決方法より、哲学的な解決方法の方が合っているのではないでしょうか?
西洋医学と東洋医学、ベースの物差しが最初から違うのに、鍼灸の効果効能などを科学ベースの統計学で効果判定して効く効かないって言っているから可笑しなことになってるんじゃないですか?
なんとなく気持ちいい位が東洋医学にはちょうど良いんですよって思ってます。



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