開院70年 直神傳澤田流® 松浦鍼灸院

鍼灸で身体の不調を治すだけではなく、不調が出ない身体をつくる お手伝いをする。 当院は“未病治”を目標に鍼灸院を運営しております。

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タグ:腰痛

ほとんどの椎間板ヘルニアは腰痛と無関係

厚生労働省の調査によると、腰痛に苦しむ日本人は、実に人口の4人に1人に当たる2800万人と推定され、年々増加傾向にある。一方、街を歩けば、整形外科や整体に鍼灸院、書店では『○○で腰痛が治る』のような健康書が山ほど目につく。それでも腰痛患者が減らないのはなぜなのか?  腰痛改善のための世界初の小説を著した著者が、その謎と大いなる誤解を解く。短期連載、第1回は「椎間板ヘルニア」のお話です――。

■痛みの場所が、日によって違う? 

 むかしむかし、医学がまだ発達していなかったころのお話。

 「頭痛の原因は、なんだろう? 」

 「頭が痛い」のだから、きっと原因は「頭」にあるにちがいない──そう考えたある集落のお医者さんは、「頭が痛い人」の頭をていねいにしらべてみた。

 すると!  ──なんと「頭の痛い人」全員に「白髪」があることがわかった。

 「原因がわかったぞ!  頭痛の原因は白髪だ! 」

 さて、この話を聞いてどう思っただろうか?  「まあ、昔だったらあり得るね」と鼻で笑ったそこのあなた、この先を読んでも本当に笑えるだろうか? 

 ある国の整形外科医が「腰痛の原因は、なんだろう? 」と考えた。「腰が痛い」のだから、きっと原因は「腰」にあるに違いない。そこで、1980年台に普及したMRIという機器を使って、「腰が痛い人」の腰をていねいにしらべてみた。

 すると!  ──多くの人の腰の「椎間板」がすり減り、その一部分がうしろに飛びだしていた。そして大事な神経を圧迫しているように見えたのだ。

 「見つけた!  これが腰痛の原因だ! 」

 「椎間板ヘルニア」という名前を、誰もが一度は聞いたことがあるだろう。椎間板とは、背骨の骨と骨の間にあるクッションの役目をしている軟骨のこと。この軟骨の一部が脊髄神経を圧迫して、首や腰が痛くなると言われている。

 ──神経を圧迫? 

 いかにも痛そうな話。だが、中には少数ながら疑問に思う医師もいた。なぜなら、「椎間板ヘルニア」患者さんの経過を観察すると、どうやら痛みの程度は、日によって、時間によって変化しているようだ。痛みを訴える場所も、一定ではない。ヘルニアは、右や左に動いたりはしない。もちろん、出たり、引っ込んだりもするはずがない。どう考えてもへんだ……。
■「痛くない人」の76%がヘルニアだった

 それに、これは誰にでも経験があると思うが、神経が圧迫されたらどうなるのか?  たとえば、正座。たとえば、腕まくら。共通するのは、シビレ。そう、神経は圧迫されると「痛くなる」のではなく、「シビレ」るはず。疑問を持った医師はこんな実験を思いついた。

 「よし、腰が痛くない人の検査をしてみよう! 」

 そして、腰が痛くないボランティアを集め、MRI検査をした。すると……なんと76%の人に「椎間板ヘルニア」が見つかった!  「腰が痛くない人」の76%。しつこいようだがもう一度言っておく。「痛くない人」の76%にだ。

 ──これってどういうことなのだろう? 

 「椎間板ヘルニア」があっても「腰は痛くない」。ということは、「椎間板ヘルニア」と「腰痛」とは関係がない……ということではないだろうか? 

 実はこの研究、1995年に開かれた国際腰椎学会で“腰痛界のノーベル賞”とも評される「ボルボ賞」を受賞した権威あるものなのだ。その後も続々と研究は進み、今や「椎間板ヘルニアが腰痛の原因」とされるのは、全体の3%程度にしかすぎないということがわかっている。

■「椎間板ヘルニアが原因」は全体の3%程度

 ──えっ?  3%……!?  いやいや、私のまわりにもたくさんいますけど、「ヘルニア」で腰が痛いって言っている人。

 そう思う人も多いに違いない。うーん、これは非常に言いにくいのだけれど、整形外科医の中には、2017年の今でも「椎間板ヘルニア」が「腰痛」の原因だと信じている医師が存在するようだ。一般人の私たちでさえ、世界最新の科学的根拠が手に入るこの時代において、なぜそのような医師が存在するのか、私は不思議でしかたがない。「学校で習ったことが正しい」「昔から言われていることが正しい」という思考停止に陥っているからなのか、それとも朝から晩まで患者さんがひっきりなしで、新たな知識を勉強する時間や余裕がないからなのか。石頭、ならぬ、医師頭だからなのか。

 もしかしたら自分が信じていることが「頭痛の原因は白髪」と同じレベルであるとは想像さえしていないのかもしれない。なぜなら、古くて間違った知識を患者さんに説明し、本に書き、中にはテレビでしゃべる医師もいるのだから。患者さんがその医師の言葉を信じてしまうのは無理もない。そうして、本当の原因ではない「ヘルニア」を腰痛の原因だと思い込まされた患者さんが、今日もまた増え続けているというわけ。
 “センセイ”である医師から「椎間板ヘルニア」と診断された患者さんは、当然つねに腰に注意をむけ、四六時中腰のことを心配しながら生活することになる。すると、ますます「痛み」に敏感になり、負のスパイラルが永遠に繰り返されることになる。

 「顔色、悪いよ」

 人は、だれか3人からこう言われただけで、具合が悪くなるといわれている。これはノーシーボとよばれる「マイナスの暗示」効果だ。わかりやすくいえば、現代の「呪い」である。

■「腰が悪いという思い込みが、腰痛をつくる」

 日本の腰痛治療の現場では、患者さんだけではなく、医師も治療者も「呪い」にかかっていることが驚くほど多い。私も今から25年前、「椎間板ヘルニア」の「呪い」にかかっていた一人だ。私の「呪い」は強力で、3度の入院と手術をするほどだった。その後、鍼灸師になった私は、患者さんにこう説明する。

 「ほとんどの椎間板ヘルニアは腰痛とは関係がない」

 「腰が悪いという思い込みが、腰痛をつくる」

 「思い込み」を捨てられた患者さんは、その瞬間に「腰痛」から解放される。「腰痛」がなくなるというよりは、「腰痛」にまつわる不安と心配から解放されることで痛みが遠のくというとわかりやすいだろうか。

 子どもの頃に読んだお伽話。呪いにかかったお姫様を救ったのは、王子様のキスだった。「椎間板ヘルニア」の患者にとっての「王子様のキス」とは、科学的根拠といわれる「正しい知識」である。

 25年前、私にキスをしてくれる"王子様"はいなかった。だから、私は「腰痛」から解放されるまでに時間がかかってしまった。

■「呪い」を解く方法は確かに存在する

 でも、安心してほしい。まだまだ少数派ではあるけれど、ようやくこの国でも「王子様のキス」を施してくれる治療者は確実に増えつつある。

 「椎間板ヘルニア」の痛みに苦しんでいる人に真っ先に伝えたいこと。それは、1日でも早く自分が「呪われている」かもしれないという事実に気づくこと。その自覚がなければ、「呪い」を解こうとする発想自体が生まれないと思うから。

 そのことに気づくことさえできれば、あなたは腰痛から覚醒するための大きな一歩を踏み出せたといっても過言ではない。なぜなら、「呪い」を解く方法は確かに存在し、それは高額な治療費もかからず、リスクも伴わず、誰にでもすぐに始められるものだから。(つづく)

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伊藤かよこ(いとう・かよこ)
1967年大阪府出身。東京都在住。鍼灸師。会社員時代に「椎間板ヘルニアによる腰下肢痛」の診断を受け、その後2年にわたり3度の入院と手術を経験。2000年はり師・きゅう師免許取得後、神奈川県で鍼灸カウンセリング治療院を開業。腰痛をはじめさまざまな心身面での不調に悩む多くの患者さんと対話を重ねる。2016年11月、世界初の腰痛改善小説『人生を変える幸せの腰痛学校』を上梓。現在は心と身体に関する講演や勉強会などを中心に活動。
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鍼灸師 伊藤 かよこ イラストレーション=かとうゆめこ 撮影=椎名トモミ

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170708-00022463-president-life

現代のストレス社会によって腰痛で悩む人が増え続けていることは先進国共通の課題です。この問題に正面から向き合い成果を出している国があります。
それは、オーストラリアです。  
 オーストラリアでは、腰痛患者を減らすこととそれに関わる無駄な医療費を削減するため大規模なメディアキャンペーンを行いました。
 具体的には、有名人を使い腰痛について最新の正しい情報を伝えながら、腰痛があっても恐がり過ぎず体を動かすことの大切さをテレビなどを通して大々的に訴えました。
 その結果、腰痛があっても活動的に生活する人が増え慢性腰痛患者を減らし、医療費も15%削減することに成功しました。こうした取り組みも基盤となり、イギリスをはじめ西洋諸国の多くの腰痛診療ガイドラインに「 過度の安静は指示すべきでない」といった内容が記されるようになりました。
 ギックリ腰で、お医者さんのところへ行き「動いたほうがいいですよ。仕事にもできるだけ行きましょう。」と言われると「こんなに痛いのにお医者さんはわかってくれない」と思う方もいるかもしれません。でもそれが、世界中のガイドラインに沿った正しい治療の一環なのです。 腰痛は怖くない。腰痛は「動かして」治しましょう。
参考:一回3秒これだけ体操 腰痛は「動かして」治しなさい 松平浩著(講談社)
腰痛は脳で治す 松平浩、笠原諭箸(宝島社)
腰痛借金 痛みは消える! 松平浩、勝平純司箸(辰巳出版)

引用元:http://www.pain-medres.info/gkoshi8/shousai.html#australia

この話、だいぶ前から言われていて、理屈では分かっていても、痛い痛いと言っている患者さんに面と向かって動きなさいともなかなか言えないものなのです・・・。

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